【群馬クレインサンダーズvsアルバルク東京】2度続けて成功したセットオフェンス「Veer Screen」を解説

Bリーグ・群馬vsアルバルク東京の一戦から、群馬が使った「Veer Screen(ヴィアスクリーン)」を解説。ボールスクリーンからオフボールスクリーンへとつなぐ戦術の仕組みを分析、実際のプレーを交えて掘り下げます。

【群馬クレインサンダーズvsアルバルク東京】2度続けて成功したセットオフェンス「Veer Screen」を解説

2026年10月17日、群馬クレインサンダーズとアルバルク東京が対戦。

今回は、この試合の1Qに群馬が見せた「Veer Screen(ヴィアスクリーン)」を紹介したい。

群馬はこのスクリーンを使ったセットオフェンスから、2度続けて得点に成功している。どのようにアルバルク東京のディフェンスを崩したのか、実際のプレーから見ていこう。

Veer Screenとは?

Veer Screenは、ボールスクリーンをかけた選手が、そのまま別の味方にオフボールスクリーンをかける動き。

一般的なピック&ロールでは、スクリーナーはスクリーンをかけた後、リングへダイブしたり、外にポップしたりする。

一方、Veer Screenではダイブせず、続けて別の味方にオフボールスクリーンをかけにいく。

一見するとシンプルな動きだが、ボールスクリーンとオフボールスクリーンが連続するため、ディフェンスにとっては対応が難しい。

今回の群馬のプレーは、その特徴がよく表れていた。

1回目:エドゥのダイブから得点

最初のプレーは、スタンリー・ジョンソンにエドゥがボールスクリーンをかけるところから始まる。

通常のピック&ロールなら、エドゥはそのままリングへダイブする。しかし今回はダイブせず、トレ・ジョーンズをマークする小酒部選手にオフボールスクリーンをかけた。

ここで注目したいのが、エドゥをマークするDJ・ホグの動きだ。

ホグは直前までスタンリーへのボールスクリーンに対応しているため、次のオフボールスクリーンに備える時間がほとんどない。

結果、エドゥのスクリーンが小酒部選手にヒットし、ジョーンズは簡単にボールを受ける。

さらにエドゥがリングへダイブ。ホグはボールを持つジョーンズとエドゥの両方に対応しなければならず、ジョーンズからパスを受けたエドゥがゴール下で得点につなげた。

最初のボールスクリーンではなく、その後のオフボールスクリーンでズレを作る。 Veer Screenの狙いがよく分かるプレーだった。

2回目:スイッチを選択したアルバルク東京

群馬はこのプレーが成功した後、再び同じVeer Screenを使った。

スタンリーにエドゥがボールスクリーンをかけ、続けてジョーンズをマークする安藤選手にオフボールスクリーンをセットする。

今回もスクリーンがヒットし、ジョーンズは簡単にボールを受ける。しかし、ここからのアルバルク東京の対応は1回目と異なった。

安藤選手はジョーンズへの対応が間に合わないと判断し、エドゥへのスイッチを選択。ジョーンズにはホグが対応する形となった。

ただし、ホグは下がった位置にいたため、ジョーンズへのチェックが間に合わない。

その間合いを見たジョーンズがジャンプシュートを決めた。

1回目はエドゥへのパス、2回目はジョーンズ自身のシュート。 同じVeer Screenでも、ディフェンスの対応に応じて異なる形で得点につなげた。

ボールスクリーンの次をどう守るか

今回の2つのプレーで注目したいのは、どちらもホグがオフボールスクリーンへの対応に遅れていたことだ。

Veer Screenでは、ボールスクリーンに対応した直後に、次のオフボールスクリーンへの対応が求められる。

もちろんスイッチで守ることもできるが、今回のように下がった位置からではシュートを許してしまう。一方、スイッチせずに対応すれば、スクリーナーのダイブを守るのが難しくなる。

ボールスクリーンへの対応が終わる前に、次のスクリーンが始まる。

この連続性こそが、Veer Screenを守る難しさなのだと思う。