【群馬クレインサンダーズvsアルバルク東京】2度続けて成功したセットオフェンス「Veer Screen」を解説
Bリーグ・群馬vsアルバルク東京の一戦から、群馬が使った「Veer Screen(ヴィアスクリーン)」を解説。ボールスクリーンからオフボールスクリーンへとつなぐ戦術の仕組みを分析、実際のプレーを交えて掘り下げます。
2026年10月17日、群馬クレインサンダーズとアルバルク東京が対戦。
今回は、この試合の1Qに群馬が見せた「Veer Screen(ヴィアスクリーン)」を紹介したい。
群馬はこのスクリーンを使ったセットオフェンスから、2度続けて得点に成功している。どのようにアルバルク東京のディフェンスを崩したのか、実際のプレーから見ていこう。
Veer Screenとは?
Veer Screenは、ボールスクリーンをかけた選手が、そのまま別の味方にオフボールスクリーンをかける動き。
Iowa State : Step up ~ Veer Screen pic.twitter.com/al8i5D5YXQ
— JD Robinson. (@JDDeezus) April 17, 2025
一般的なピック&ロールでは、スクリーナーはスクリーンをかけた後、リングへダイブしたり、外にポップしたりする。
一方、Veer Screenではダイブせず、続けて別の味方にオフボールスクリーンをかけにいく。
一見するとシンプルな動きだが、ボールスクリーンとオフボールスクリーンが連続するため、ディフェンスにとっては対応が難しい。
今回の群馬のプレーは、その特徴がよく表れていた。
1回目:エドゥのダイブから得点
最初のプレーは、スタンリー・ジョンソンにエドゥがボールスクリーンをかけるところから始まる。
通常のピック&ロールなら、エドゥはそのままリングへダイブする。しかし今回はダイブせず、トレ・ジョーンズをマークする小酒部選手にオフボールスクリーンをかけた。
ここで注目したいのが、エドゥをマークするDJ・ホグの動きだ。
ホグは直前までスタンリーへのボールスクリーンに対応しているため、次のオフボールスクリーンに備える時間がほとんどない。
結果、エドゥのスクリーンが小酒部選手にヒットし、ジョーンズは簡単にボールを受ける。
さらにエドゥがリングへダイブ。ホグはボールを持つジョーンズとエドゥの両方に対応しなければならず、ジョーンズからパスを受けたエドゥがゴール下で得点につなげた。
最初のボールスクリーンではなく、その後のオフボールスクリーンでズレを作る。 Veer Screenの狙いがよく分かるプレーだった。
2回目:スイッチを選択したアルバルク東京
群馬はこのプレーが成功した後、再び同じVeer Screenを使った。
スタンリーにエドゥがボールスクリーンをかけ、続けてジョーンズをマークする安藤選手にオフボールスクリーンをセットする。
今回もスクリーンがヒットし、ジョーンズは簡単にボールを受ける。しかし、ここからのアルバルク東京の対応は1回目と異なった。
安藤選手はジョーンズへの対応が間に合わないと判断し、エドゥへのスイッチを選択。ジョーンズにはホグが対応する形となった。
ただし、ホグは下がった位置にいたため、ジョーンズへのチェックが間に合わない。
その間合いを見たジョーンズがジャンプシュートを決めた。
1回目はエドゥへのパス、2回目はジョーンズ自身のシュート。 同じVeer Screenでも、ディフェンスの対応に応じて異なる形で得点につなげた。
ボールスクリーンの次をどう守るか
今回の2つのプレーで注目したいのは、どちらもホグがオフボールスクリーンへの対応に遅れていたことだ。
Veer Screenでは、ボールスクリーンに対応した直後に、次のオフボールスクリーンへの対応が求められる。
もちろんスイッチで守ることもできるが、今回のように下がった位置からではシュートを許してしまう。一方、スイッチせずに対応すれば、スクリーナーのダイブを守るのが難しくなる。
ボールスクリーンへの対応が終わる前に、次のスクリーンが始まる。
この連続性こそが、Veer Screenを守る難しさなのだと思う。
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